logo
NEWS

NEWS

2025/08/27

リリース

Rehab

リハビリ現場で活用可能なアプリ「スピーチアセスメント」を共同開発 発語の変化を客観指標で見える化し、構音障害リハビリを効率化

ヘルスケア事業を展開する株式会社メディロム(本社:東京都港区、代表取締役:江口康二、米国Nasdaq上場 NASDAQ: MRM 以下「メディロム」)の子会社で、自費リハビリ施設「脳梗塞リハビリセンター」を運営する株式会社MEDIROM Rehab Solutions(本社:東京都港区、代表取締役社長:伊藤康祐、以下「メディロム リハブ ソリューションズ」)は、ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:中石 真一路、以下「ユニバーサル・サウンドデザイン」)の聴脳科学総合研究所および九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科と共同で、発語評価アプリ「スピーチアセスメント」を開発しました。このたび本アプリがAppleによるApp Store承認を受け、正式に配信可能となりました。

構音障害リハビリの現場で課題となっていた主観評価のばらつき、定量化の困難さ、評価頻度の制約を解消し、誰でも同じ基準で短時間に評価できる環境を提供します。スマホやタブレットで、“話す力”を数値化し、変化を見える化。発語評価結果が視覚的に表示されるので、対象者の自覚や、言語聴覚士とのリハビリ目的・方針の共有などに役立てることができます。

■ 背景と課題
日本には約29万人の構音障害患者がおり、日常生活や社会生活でのコミュニケーションに困難を抱えています。発語評価はリハビリの要ですが、評価が主観的で定量化が難しい、リハビリ期間に制限がある、地域での訓練環境が不足しているといった課題が存在していました。
当社は脳梗塞リハビリセンターの運営で培った臨床経験を活かし、専門的知見と現場ニーズを反映させたアプリ開発を支援。臨床現場で即時活用可能なプロダクトを目指しました。

■当社の役割
当社は本プロジェクトにおいて、以下の役割を担いました。
・専門的観点からのアドバイス
・臨床現場での研究協力
・機器開発における実務的助言

開発協力コメント: 「脳梗塞リハビリセンター」R&Dセンター 研究開発責任者 鶴埜益巳

リハビリの現場で実施される機能評価は、国家資格の専門技能を有する療法士の間で、一定の検者間信頼性が担保された内容を、属人的に行うのが一般的です。

近年進歩の著しいデジタル技術は、機能評価の属人性を可能な限り排除し、客観性と正確性、そしてその精度を高める可能性について、これまで広く学会や研究会などで議論されてきました。

今回、開発された「スピーチアセスメント」は、音声言語の機能評価における、言語聴覚士の高度に洗練化された耳を、アプリケーションソフトウェアとして置き換えを目指しました。

今後得られるコホートデータは詳細に解析され、種々の構音障害の回復プロセスが明確になると期待できます。具体的には、重視すべき機能評価のポイントが明らかになり、回復のさらなる精度の向上へつなげられると考えます。それら一連のプロトコルの標準化が実現されることで、多くの構音障害に悩む方々の助けとなるでしょう。より多くの現場でこのアプリが活用されるよう願ってやみません。

■ サービス内容:「スピーチアセスメント」とは
「スピーチアセスメント」は、音声認識技術を活用し、構音障害患者の発語明瞭度を客観的に評価・可視化できるアプリです。

●音読課題の自動解析: 課題を読み上げるだけで、語単位・モーラ単位の正答率を計測
●結果の色分け表示:構音位置別に誤り傾向を一目で把握
●共有の容易さ:患者・家族・医療者が同じデータを参照可能
●訓練計画の支援:構音位置別・構音様式別の解析によりリハビリ方針を具体化
●環境評価: 発語における影響を評価する、機能

※環境評価:スピーチアセスメントには、検査を行う環境を評価できる「環境評価機能」が搭載されています。この機能は、高齢の難聴者や聴覚情報処理障害の対象者の検査時のコミュニケーション時の、室内の暗騒音や壁面反射などによる語音明瞭度の影響をシュミレーションするための機能です。スピーカーから再生される音声をアプリが認識し環境による影響を可視化することができます。九州大学病院 耳鼻咽喉科 松本先生および野田先生の協力のもと研究開発を行いました。
アプリ詳細(WEBページ): https://u-s-d.co.jp/speech

■ 共同開発体制
・開発主体
ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所(所長:中⽯ 真⼀路)
音響工学・福祉支援工学の知見をもとに、発語評価の可視化技術を開発。音声認識技術の応用による聴覚支援やリハビリ支援機器の研究実績を活用。

・共同研究機関
九州大学病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 野田 哲平先生
臨床での適用可能性や測定精度の確認、運用環境の検証。

脳梗塞リハビリセンター 鶴埜 益巳
脳梗塞後の構音障害リハビリ現場での活用評価、患者理解促進やモチベーション維持効果の検証。

医療専門学校 水戸メディカルカレッジ 言語聴覚療法学科 稲川 良 先生
音読課題や評価基準の検討(「北風と太陽」課題の実装)および教育的観点からの改善提案。

このように、医療・教育・技術の専門家が連携し、研究開発と臨床実装を同時進行で進めたことが、本アプリの信頼性を支えています。

■ 社会的意義
このアプリは、患者自身が自分の改善を実感でき、リハビリ継続のモチベーションを維持できるよう支援します。同時に、医療・介護従事者の評価作業を効率化し、限られた期間や資源の中でも効果的な介入を可能にします。

■ 今後の展開
在宅での発語訓練結果を医療者が確認できる機能の追加や、多施設での臨床検証と活用モデルの拡大におけるサポートに努めてまいります。

■ アプリ概要
名称:スピーチアセスメント
対応OS:iOS(iPad推奨)
利用用途:構音障害患者の発語明瞭度評価支援
開発:ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所
共同研究:九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科、脳梗塞リハビリセンター
WEB: https://u-s-d.co.jp/speech
導入に関するお問い合わせは、上記サイトより
関連URL: 8月18日にUSD社がプレスリリース予定のURLを挿入

<会社概要>

会社名: ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社
所在地: 東京都港区海岸1-9-11 マリンクス・タワー2F
設立: 2012年4月6日
代表者名: 代表取締役CEO/CTO/聴脳科学総合研究所 所長 中石真一路
事業内容: 対話支援システムcomuoon(コミューン)の設計・開発・販売
聴覚のPHR情報取得用スマートフォンアプリケーションの設計・デザイン・開発
ヒアリングフレイル予防事業に関するアドバイザリー業
聴脳科学における有用性に関する研究受託
各種店舗、建築物および室内空間のサウンドデザイン企画、制作ならびにコンサルタント業
スピーカーおよびアンプなどの音響機器の設計・製造・販売
PAおよびSR用音響機器の改修および修理
URL: https://u-s-d.co.jp

会社名: 株式会社 MEDIROM Rehab Solution
所在地: 東京都港区台場二丁目3番1号トレードピアお台場16階
設立:     2024年6月4日
代表者名: 代表取締役社長 伊藤 康祐
事業内容: 保険外サービス 『脳梗塞リハビリセンター』 運営、リハビリサービス受託事業

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社 MEDIROM Rehab Solutions
担当: 井堂(いどう)
TEL: 03-5962-4061
メール: info@medirom-rehab-solutions.co.jp