
【事業部長インタビュー】月商を2倍へ導いた「Re.Ra.Ku PRO」の戦略 ——ケアと食を融合した次世代ランニングステーションの可能性

メディロムグループが展開する「Re.Ra.Ku PRO(リラクプロ)」。皇居周辺に2店舗を構えるこのランニングステーションが、今、目覚ましい成長を遂げています。一時は伸び悩んだ時期を経て、いかにして月商2倍の壁を突破したのか。
今回は、同事業を牽引する事業部長の高橋氏にインタビュー。数字の裏側にある独自のパートナーシップ戦略、競合他社との差別化、そして「スポーツ×健康」がもたらす未来のビジョンについて、深く話を伺いました。
銭湯でも、ただのシャワー室でもない。Re.Ra.Ku PROが持つ「3つの基盤」
—— まず最初に、メディロムグループにおける「Re.Ra.Ku PRO」の役割とコンセプトについて教えてください。
メディロムグループは「健康」を軸に様々な事業を展開しています。リラクゼーションスタジオの『Re.Ra.Ku』が「直接的なアプローチ」、ヘルスケアアプリの『Lav』が「遠隔サポート」、そしてスマートトラッカーの『MOTHER Bracelet』が「ログの取得」を担う中で、健康的なライフスタイルに不可欠な「運動の機会を創造する場所」として機能しているのが『Re.Ra.Ku PRO』です。
現在は皇居周辺に2店舗を出店しており、単にロッカーとシャワーを提供するだけの場所ではなく、コミュニティの形成やイベント開催、会員制度を通じて、お客様の運動習慣を中長期的にサポートする仕組みを作っています。
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—— 皇居周辺には数多くのランニングステーション(ランステ)がありますが、他社との決定的な違いはどこにあるのでしょうか。
一番の強みは、グループの基盤であるリラクゼーション(ボディケア)とコミュニティの融合です。現在、竹橋店は「ケアの竹橋」、永田町店は「食の永田町」というように、店舗ごとにコンセプトを分けて優位性を持たせています。
皇居周辺には約20店舗のランステやランナー向け銭湯がありますが、その多くはシャワーとロッカーの提供に留まります。一方で私たちは、ランニングという運動に「ボディケア」や「適切な食」という価値を掛け合わせることで、他社にはない独自のポジションを確立しています。


初心者が直面する「継続の壁」を「伴走力」で変える
—— ランニングとボディケアを掛け合わせることで、ユーザーにはどのような付加価値が生まれるのですか?
ランニングは誰でも手軽に始められる反面、継続することが難しいスポーツでもあります。特に初心者は、始めて間もない時期に挫折してしまうことも少なくありません。その主な原因の一つが、手軽さゆえに「やりすぎて怪我をしてしまうこと」や「適切なペースや距離が分からないこと」にあります。
そこに、私たちの「ボディケア(メンテナンス)」と、陸上経験豊富なスタッフによる「コミュニケーション」が真価を発揮します。施術中の30分間にお客様と対話し、「少し走りすぎかもしれませんね」といった適切なアドバイスや怪我の予防策を伝えることで、スポーツを長く安全に楽しんでもらうためのトータルコーディネートを行っています。これが、私たちがお客様に提供している最大の価値です。
競合他社の中には、「サブスリー(マラソンで3時間切り)を目指す」といったストイックで競技性の高いイベントを毎日打つスタジオもあります。しかし、私たちはあえてそこに特化せず、「ビールラン」や「紅葉を見に行こう」といった、ビギナーからシリアスランナーまでがフラットに楽しめる、親しみやすいイベントを中心に展開しています。間口を広げ、運動習慣の定着を支えることが、私たちの役割だと考えています。
月商を約2倍へ。成長を牽引した地道な「パートナーシップ戦略」
—— 高橋さんが事業部長に就任されてから、売上(月商)が約2倍規模にまで引き上がったと伺いました。この急成長の裏にはどのような戦略があったのでしょうか。
最大の要因は、BtoBにおける法人営業(パートナーシップ戦略)の強化です。
リラクプロのビジネスモデルは、一般ランナーの方々による店舗利用(ドロップイン・月額会員)だけでなく、企業様とのパートナーシップ契約が大きな柱となっています。店舗内の壁面広告の枠をご提案したり、来店される月間7,000〜8,000人のランナーに向けて試供品を配布する「サンプリング企画」の提案など、多岐にわたる法人営業に注力してきました。

—— 法人営業において、特に意識されたアプローチはありますか?
ターゲットを絞り、直接問い合わせる「地道なアプローチ」です。ランニング領域に力を入れている企業や、これからスポーツ領域に参入しそうな企業を徹底的にリサーチし、アプローチを続けました。過去には、有名アパレルブランドがスポーツウェア市場に本格参入するタイミングを捉え、いち早く接点を生み出したこともあります。
広告・マーケティングの営業は、100件アプローチして実際に商談(アポ)につながるのが3〜5件、最終的に施策の実施に至るのは1%程度という、非常に厳しい世界です。成果が出るまでに1〜2年という長いスパンがかかるビジネスですが、地道に種をまき続けた結果、今では誰もが知る大手企業のブランドを担当できるまでに成長しています。
単発の店舗利用(ドロップイン)だけに頼るのではなく、「健康意識の高いランナーが安定して集まるからこそ、広告価値が生まれる。そしてパートナー企業様のサンプリングでお客様も喜び、口コミでさらに人が増える」という中長期的な好循環の仕組みを作れたことが、数字(売上)の拡大に直結したと考えています。
最高のクオリティを保証する。月間8,000人が訪れる空間の維持
—— 店舗運営において、最も大切にしている基準は何ですか?
徹底的な「清潔さと使いやすさ」です。これはお客様目線に立った時、どれだけ予算やコストをかけてでも絶対に担保すべき「最低限のクオリティ」だと捉えています。
私たちの店舗には1ヶ月で7,000人から8,000人という非常に多くのお客様が足を運んでくださいます。シャワーやドライヤーが物理的に使われる頻度が他店とは桁違いに高いため、常に「綺麗で使いやすい状態」を維持できるよう、清掃や備品の管理には細部まで徹底してこだわっています。
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—— これまでの店舗運営の中で、特に「リラクプロの価値」を実感したエピソードがあれば教えてください。
あるマラソン大会を目指して会員になってくださっていたお客様のお話です。その方は大会前に足を痛めてしまい、一度は退会を申し出られました。しかしその1ヶ月後、わざわざ再契約をしに戻ってきてくださったんです。理由を伺うと、「今は走れないけれど、リラクプロのスタッフに会いに来たり、酸素カプセルに入るだけで元気になるから」と仰ってくださいました。
ただの「シャワー室」としてではなく、お客様の健康をトータルでコーディネートする場所として、私たちの存在価値がお客様に認められた瞬間だと感じ、深く心に残っています。
「スポーツ×健康」のメッカへ。Re.Ra.Ku PROが描く未来のビジョン
—— 最後に、これからの健康志向やランニング文化の広がりの中で、Re.Ra.Ku PROが目指す今後の展望を教えてください。
現代はITやテクノロジーがどれだけ発展しても、「身体を動かすこと」だけは自分の意志でしか行えない絶対的な領域です。その中で、皇居ランは東京、そして日本の一大文化としてすでに根付いています。
リラクプロの今後の可能性としては、日本のランニング業界における健康発信の拠点となることはもちろん、将来的には世界中からランナーが集まる「スポーツ×健康のメッカ(聖地)」として認知される場所を目指しています。
一過性のブームではなく、人々の生涯にわたる健康を支える「インフラ」として、これからもRe.Ra.Ku PROの価値をより多くの人々、そして多くのパートナー企業様へと届けていきたいと考えています。


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